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@IT > imageWARE Form Manager、大規模環境に効く“部品化した帳票”活用のすすめ |
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キヤノンマーケティングジャパンは長年の経験とノウハウを生かし、企業における帳票へのさまざまなニーズに対応する総合帳票ソリューションを展開している。その中心となっている製品は、帳票の設計、生成、出力デバイスの制御を実行する「imageWARE Form Manager Version 6(以下、Form Manager)」だ。また、上位のシステムからの入力をサポートする豊富な機能や、オプションの製品によって、WindowsやUNIXの環境はもちろん異なるプラットフォームが混在する環境での帳票生成・出力を可能にする。 シリーズ企画第1回となる今回は、ソリューションの中核となっている製品であるForm Managerを紹介しよう。
Form Managerによるトータル帳票システムは、図1のように実際に帳票を生成する「Form Managerサーバ」、帳票を設計する「Form Manager Editor」、帳票の配信と出力を行う「Distribution Server」で構成されている。
上位システムからForm Managerサーバへの入力には、ERPシステムをはじめとして、Webアプリケーションや、クライアント/サーバによる基幹システムなど、多くのシステムをサポートしている。帳票システムは、古くはホストコンピュータの時代から存在する、企業活動には不可欠な要素だ。それ故、企業内には部門ごとに作成されたさまざまな帳票が存在する。これらを1つの帳票システムに統合するには、入力システムに柔軟な対応できる製品が不可欠だ。まさにForm Managerはこのような環境を想定して生まれてきたシステムなのである。 また、Form Managerサーバで生成した帳票は、通常の紙だけでなく、PDF型式などのファイルや、FAX、メールなどにも出力できる。入力側ではレガシーシステムにも対応する一方、最新の出力形式に対応している点もForm Managerの魅力だ。では、実際にForm Managerの3つのコンポーネントが、どのように企業の帳票業務をサポートするのかを見てみよう。
実際の帳票システムのコアとなるのが、Form Managerサーバである。Form Managerサーバは、
で構成されている。そして、Form Managerの帳票の生成・配信プロセスは、以下の2つの方式が用意されている。
企業のニーズやシステムの構成によって、これらのプロセスを柔軟に選択することができるのも、Form Managerの特長となっている。PDF方式はサーバ側で完全な帳票を作り込むため、品質の高い帳票を出力できる。一方、ネットワーク負荷を軽減した、あるいはクライアントでプリンタを細かくコントロールしたいといった場合は、柔軟な運用に向くCSM方式を選択すればよい(表1)。
ユーザープログラムからの帳票作成リクエストをManagerに通知するAgentには、ブラウザ経由で必要なパラメータを入力するだけで、Form Managerサーバの機能を利用できるForm Manager Servletと、既存のアプリケーションとシームレスな連携を実現するJavaAPIが用意されている。 AgentにServletが採用されたことで、プラットフォームに依存しないHTTPプロトコルによる通信が可能となり、レガシーシステムから新規に構築するシステムまで、Form Managerとの連携に必要な開発工数は大幅に削減できる。また、Java APIも用意されているので、ユーザーの細かな要求に対応する作り込みにも不安はない。 この開発工数の大幅削減によって、これまでのレガシーシステムでよりも容易に機能追加や変更ができるので、ビジネス環境の変化にも柔軟に対応できる(図2)。
サーバ側でオーバレイを行うComposerは、負荷を分散するために別のサーバへとスケールアウトできる。このときに負荷分散を管理するのがManagerだ。Managerは帳票処理に特化したロードバランサ機能を備えている。このため、Composerが分散したサーバで実行されていれば、PDF方式で帳票を出力する際にもPDF生成時間を大幅に短縮できる。また、いずれかのサーバに障害が発生しても、その他のサーバにあるComposerが処理を続行することが可能なので、Form Managerサーバそのものの可用性を維持することが可能だ(図3)。
では、実際に上位システムからの帳票作成リクエストは、Form Managerでどのように処理されるのか見てみよう(図4)。
帳票にかかわる業務や環境は、企業によってさまざまである。すぐにでも帳票印刷を実行したい、まずプレビューしたい、あるいは印刷せずにPDFそのものをメールで送信するケースも考えられる。このようにさまざなニーズに、Form ManagerはJavaによるオープンなインターフェイスや、PDFという標準的なファイルフォーマットで柔軟に対応できる。
帳票の設計を行うのは、「Form Manager Editor」である。ドローイングソフトのように、ドラッグ&ドロップで、フィールド(データのオーバレイ場所)を定義して、単票、連続帳票、一覧、マルチフォームなどの多彩な帳票を設計できる。帳票にオーバレイされるデータはさまざまなデータソースから抽出されることになるが、データソースから各フィールドへのデータマッピングも、プログラムレスで定義可能だ(図5)。
また、帳票のヘッダ部分や、会社のロゴといった共通して利用できるフォーム図形などは、部品として管理できる。例えば、企業合併などで社名が変更されることは、今日では珍しくない。通常ならば、帳票データを1つ1つ修正することになるが、Form Managerに装備されている「部品フォーム」を使えば、マスターデータを変更するだけですべての帳票にその結果が反映される。顧客向けに多数の商品パンフレットなどを作成しているユーザーにとっては、非常に有効な機能となるだろう(図6)。
また、Form Managerには、データベースとも密接に連携して帳票の設計をサポートする「フィールドデータエディタ」が用意されている。フィールドデータエディタは、データベースからの抽出条件やフィールドとの関連付け、出力結果の並べ替えなどの設定を、SQL定義を記述したクエリファイル「FCQファイル」として生成する。これによって、ソート条件設定、抽出条件設定、抽出条件設定の動的変更(帳票生成時)、プレビュー機能が可能になる。
このようにForm Managerは、帳票設計部分でも開発者の生産性を向上するさまざまな機能を実現しているのである。
Distribution Serverは、帳票データの印刷、検索、監視などを行う配信サーバだ。生成された帳票、その格納フォルダや保存期間、サーバが印刷可能なプリンタといった情報を管理する。たとえ帳票の保存先のサーバや、プリンタが遠隔地にあっても、これらの情報を一元的に管理してコントロールすることができる。また、管理されている帳票の印刷や再印刷、検索、ログファイルなどのシステム情報もDistribution Serverの管理化にある。そのため、必要な帳票を検索してプレビューし、印刷や再印刷などを実行するといったコントロールも可能になるのだ。 帳票で扱われる情報は、顧客情報や財務情報など企業にとって非常にクリティカルなものが多い。そのため、配信をどのように管理するかは、非常に重要な問題である。そこでDistribution Serverでは、さまざまな機能によって、帳票の出力を協力にコントロールするのである。 次回は、このDistribution Serverによる帳票出力のコントロールについて詳細に解説する。また、上位システムであるSAPとの連携をサポートするオプション製品「imageWARE Enterprise Gateway」についても触れ、上位システムとForm Managerによる帳票システムがどのように統合されるのかを紹介する予定である。
提供:キヤノン株式会社・キヤノンマーケティングジャパン株式会社
企画:アイティメディア 営業局 制作:@IT編集局 掲載内容有効期限:2007年1月19日 |
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